特別養子縁組とは?普通養子縁組との違いはなに?

特別養子縁組とは?普通養子縁組との違いはなに?

[inc file=’ad_1′]

特別養子縁組の成立までの流れ

特別養子縁組成立までの流れは、児童相談所通して縁組するか、民間あっせん事業者を通して縁組するかによって異なります。

児童相談所による養子縁組

児童相談所を通して養子縁組となる子どもの特徴として、新生児・乳児の委託はほとんどありません。被虐待児の割合が多いということなのでしょう。
養親はまず、養子縁組を目的として、それまでの間里親として子どもを養育する、養子縁組里親の登録をします。

  • 児童相談所へ問い合わせ
  • 申請要件の確認
  • 認定前研修申込・受講
  • 登録申請
  • 児童相談所職員による家庭調査
  • 児童福祉審議会里親認定部会(2ヶ月に1回)で審議
  • 知事が認定登録

養子縁組里親としての登録をした後、児童相談所から子供の紹介を待つことになります。

  • 児童相談所からの子どもの紹介
  • 児童相談所立会いの下、子どもと里親の引き合わせ
  • 1~3ヶ月間の交流期間
  • 児童相談所による委託の決定
  • 委託から6ヶ月間同居して、その様子を見た後、家庭裁判所へ申し立て
  • 家庭裁判所での調査を受け、特別養子縁組の審判確定

これで、特別養子縁組の成立となります。

民間あっせん事業者の場合

養親はまず書類審査や面接を経て、ここでも、里親に登録することを求められる場合が多いようです。

  • 民間のあっせん事業者へ問い合わせ
  • 面接/審判により、養親の条件を満たしているか、養子を受け入れる環境が整っているか判断
  • 養親登録が完了
  • あっせん事業者から養子を引き取ってほしいとの連絡を受ける
  • 乳児が養親の元に連れられ、乳児との生活開始
  • 家庭裁判所への申し立て
  • 6ヶ月間の試験養育期間を経て、特別養子縁組の審判が確定

愛知方式

妊娠をしたが自分は育てられない女性がいるという連絡が児童相談所などに入った場合、妊娠中からの実母の相談に乗り、出産前から実母のケアをしながら、養親を探し、養子縁組を行い、赤ちゃんが生まれた病院から、直接、養親の家庭へ行くようにする新生児委託のことです。
確かに、実親・養親双方にとっても、よい方法かもしれませんね。
愛知県の児童相談所で始まったことから「愛知方式」と呼ばれているようです。

菊田医師事件(赤ちゃんあっせん事件)

菊田医師事件とは、1973年に産婦人科医菊田昇による乳児の出生書の偽装が発覚した事件で、特別養子縁組制度成立の発端になったといわれています。

人工中絶によって乳児の生命を絶つことに疑問を抱いていた菊田医師は、中絶を希望する妊婦に対し、出産して乳児を養子に出すように説得し、同時に、子宝に恵まれないために養子の引き取りを希望する夫婦を地元紙で募集し、100名以上の乳児を無報酬で養子縁組をしていた事件。
当時の日本には養子縁組に関する法律規定がなく、養親が実子のように養子を養育できるように、また実母が出産した経歴が戸籍に残らないようにとの配慮から、乳児の出生証明書を偽造していたというもの。

この事件を契機に、法律に違反しながらも100名以上の乳児の命を守ったことへの賛同の声が巻き起こりました。
実子として養子を育てたいと考える養親や、社会的養護の下に置かれる子どもが社会的に認知され、要望に応える法的制度が必要だという機運が高まったのです。

まとめ

「血は水よりも濃い」といいますか、血縁を重んじる、血縁を疎かにしないという風潮が日本にはあるためか、特別養子縁組の認知度はかなり低いです。
はじめまして、愛しています。』『朝が来る』で認知度はかなり高まるのではないでしょうか?
「特別養子縁組」を通して「家族愛」とか「幸せのかたち」を考えてみましょう。
きっとそれは、当事者達の問題というよりは、ボクらのような周囲の人々の反応が、一番の問題なのではないかと思うから。

コメントはこちら

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です